なってみないとわからない
化学物質過敏症や電磁波過敏症は「精神的なもの」「気のせいでしょ」と実情を知らない人によく言われます。化学物質過敏症を発症して12年、寛解して3年、飛行機に乗ってホテルに泊まれるようになり、病院に行っても具合悪くならなくなり(病院に行くと具合悪くなるって、笑っちゃうような真面目な話)、ようやく世間一般のパートくらい働けるようになった私ですが、今でも、wi-fi や柔軟剤は苦手です。
化学物質過敏症、電磁波過敏症は決して気のせいではないですが、気持ちの持ちようで、回復のスピードが変わります。
発症してない人からしたら、柔軟剤のいい香りでしんどくなることや、見えなくて感じなくて、あるかないかわからない電磁波で頭がまわらず挙動不審状態になることなんて、わからなくて当たり前。
そこをすっとばして「理解して欲しい」と気持ちだけ先走っても、空回りしちゃう。
CSだけでなく、何ごともなってみないとわからないもんです。
いくら柔軟剤や防虫剤の体や環境への影響を力説しても、いいと思って使っているものを「あなたの体のためによくないですよ」なんて上から言われても、知ったこっちゃないです。
だって、目に見えない柔軟剤や、ニオイすらない wi-fi で体調が悪くなるなんて、想像できるわけないし、わからないもの。
窓が開かない飛行機なんて、一生乗れない、絶対、ぜーーーーーったい、無理って思っていたけれど、CS寛解してやれること、できることが増えていく中で、ああ、無理と思っているうちは無理なんだと気づきました。
気のせいじゃないけれど、気持ちの持ちようで、「できる」こともあるのです。 このように寛解したからこそわかることもあるけれど、逆に今もなお苦しんでいるCSさん達の気持ちがわからなくなってしまわないよう、想像力や思いやりの気持ちを持ち続けたいです。
私が具合悪くなるシャンプーや洗剤類を変えてくれた、友人や家族(化粧品だけでなく、パーマをやめてくれた義母)、いつも体調のことを気遣ってくれる職場(2ヶ所ともwi-fiがない環境なんて、どれだけ恵まれているんだろう)、家の塗装や修理をする時に真っ先に教えてくれるご近所さん(スプレー缶を庭で空にするためスプレー使いますとまで言ってくれたお隣さんや、私がお勧めした蚊取り線香を使ってくれる裏のお宅)、貴重な情報や相談に乗ってくれたCSの先輩たち、多くの人たちのおかげで、今の自分があることを忘れずに、毎日を丁寧に過ごしていきたいです。
喉元過ぎればなんちゃら・・だからね。今日はブログに自戒をこめてみた。
体がしんどくならずに連日働くことができること、辛口批評の夫に作る毎日の食事、帰省や友と語らう時間、こうして何気ないようにみえる日常を過ごしている日々が、本当に貴重で大切な時間なのです。
そして、飛行中に窓が開く飛行機は乗りたくないぞ・・・ (あったら怖いね)