魚上氷(うおこおりをいずる)
少しずつあたたかくなり、凍っていた川の氷が割れて泳いでいた魚が跳ね上がる頃。春の気配が感じられるようになりました。
12日は旧暦新年、手前味噌を造るようになってから、はじめて晦日にお味噌を仕込むことができて大満足です。
化学物質過敏症の患者会は2月が恒例のお味噌つくりなのですが、家のお味噌はダラダラしていると、3月になり、そしてもっとのんびりしていた時は、4月に仕込んだこともありました。
今月の患者会はコロナの影響でお休みです。みんなで大勢集まって作るお味噌の味は、笑い菌も入ってまた格別なんですけどね。会場のもみの木ハウスは私達化学物質過敏症が安心して集える場。もみの木パワーと笑い菌でそれはそれは美味しいお味噌ができあがります。
今回は、全部で12キロ。みそ汁はほとんど毎朝飲むので、もう少し仕込みたかったかな。
お味噌を作るようになったのは、化学物質過敏症になってから。近所の自然食品店のやさい村でお味噌つくりの教室に行ったのがはじめるきっかけでした。
化学物質過敏症を発症する前から、食のことは考えていたんだけども、自分の体が痛い目にあって、食の大切さを身をもって知り、もう少し深く考えていき「自分で食べるものは自分の手や体を動かして、自分で作ること」が一番だと思うようになりました。
畑で大豆を作り、田んぼで作った米を麹にして、塩を炊いて作ることを目標に、その時の自分ができる味噌作りをこれからも続けていきたいです。
こうして今年もお味噌を作ることができたことが有り難く。翌日、謎の右腕の筋肉痛に見舞われて、しばらく原因がわからなかった私。「いやぁ、夢の中でどこかで肉体労働でもしてきたのかしら?」なーんて思ったけれど、今年は機械とビニールを使いたくなくて、乾燥で2.5キロの大豆をマッシャーで時間をかけてつぶしたことを思い出したのでした。ら、来年はフープロ使おうかな・・
いやぁ、、毎朝のプランクとかラジオ体操とかまだ1年も続いてないのに、(コロナでラジオ体操再開、プランク開始)すっかり筋肉がついたつもりでいた、おまぬけなここいら店長きみでした。
竹の湧泉
最近のここいらは、CS(化学物質過敏症)を発症したばかりの方たちから電話やメールで相談を受けることが増えてきました。化学物質過敏症ならではの洗濯方法、香料系のニオイの落とし方から、暮らしの工夫や考え方などほとんど毎日どなたかとお話しています。
先日、お話した方は、このところかなり敏感になって、竹の湧泉さえも使うことをお休みしていた方です。
香料系のニオイ落としに竹の湧泉を使えないとなると、かなり大変なことは、竹の湧泉を知る前の私がよくわかっています。5回くらい洗っても落ちないと、泣けてくるよね。
その方もとても困った様子でした。他の使えそうな代替品を試してみたものの、やはり香料系のニオイは竹の湧泉でないと落ちないということで、昨日竹の湧泉を注文していただきました。そろそろ温かくなってくるので、外で洗うそうです。外なら反応も少なくてすみますね。
多くの化学物質過敏症の方たちが愛用して、香料系のニオイ落としに大活躍の竹の湧泉。CSにとって命綱ともいえる洗濯の救世主が使えないということが、どんなに大変なことかと思いを馳せながら、お話しました。
新品の服の油系のニオイがとれないとお悩みだったので、油系ならマグちゃんがいいのではと、竹の湧泉と併用して使うようお勧めしました。
この方のように、ごくごく稀に竹の湧泉やマグちゃんにも反応する方がいますが、多くの化学物質過敏症の方が使えるものに反応した場合は、反応したものを一生遠ざけるのではなく、その時の自分の体調が悪かったと思って、体調のいい時に使い方など変えて、再度試してみて欲しいです。
本当は使えるものなのに、自分でダメにしてどんどん自分の首をしめないためにも。和暦正月に出会った方から「ダメ」にすることが自分を苦しめていた、ということも教えてもらいました。
その時の自分の体調が悪かったのかもしれません。時を見計らい、使い方を変えて、再度試す勇気が自分を救うこともあるよ。
灯台の光
久しぶりに話をしていると、いろいろと工夫をしてなんとかして暮らしを立て直し、回復しようとしている様子がみえました。着るものがなく(患者会の代表から一冬過ごせる服をごっそり寄付してもらい、今回またCSの友達からいただいた冬服たちを送りました。感謝)、食べるものがなく、家のあちこちが辛く、毎日の洗濯に追われ、どんな思いで寒い冬を過ごし年を越してきたのかと思うと、胸が熱くなりました。
そして、私のことを「暗い闇の中で、灯台のように照らして下さいます」とおっしゃるのです。いやぁ、とんでもないですよ。調子にのって、話が長くなって、あげくに話の前置きが長すぎて「あれ、今何の事言おうとしたのか忘れちゃいました。何の話してましたっけ?」なんてことがしばしば。(実はその後いただいた別の方との電話で、2回ぶちかましたことは内緒にしておきます。)
それが灯台とは。危うく暗闇の底に案内しそうな灯台ですが、そう思って下さり嬉しかったです。化学物質過敏症の方たちが、少しでも暮らしやすくなるように、回復にむかうように、ここいらができることを続けてまいります。またいつでもお電話くださいね。患者会やお店番の時は折電します。
そして、言いたいこと忘れるから、前置きは短くね・・
いや、ほんと、いいこと言おうと思ったのに、前置き長すぎて忘れてしまった私。そして、灯台と言われて調子にのって、ブログの見出しも灯台にしているあたり。謙虚という言葉を知らないのか・・
どんないいこと言いたかったのかは忘れちゃったけれど、一緒に回復しましょう、元気になる、幸せになるって決めましょうと励ましあったのでした。
旧暦新年のはじまりです。春はすぐそこ。